単巻の漫画。
“「虹ヶ原」という土地を舞台に、小学校の同級生たちの過去と今が交差する――。
子どもたちのうわさ、トンネルの中の怪物、家族の秘密、蝶の異常発生……あらゆる糸が絡み合い織り成す、新世紀黙示録。”
帯の紹介文より
ニッポン戦後サブカルチャー史という番組が2014年にNHKで放送されていて、ファーストシーズンは各回戦後から10年ごとにサブカルシーンを解説していき、最終回の2000年代以降の特集で本作が紹介されていた。虹ヶ原に広まるうわさ「トンネルの中の怪物が世界を終わらせる」と、舞い飛ぶ無数の蝶の印象だけが頭のどこかにずっと残っていて、なんとなく思い出したので、忘れていたタイトルを調べて今になって読んだ。
昏睡状態の少女、トンネルの中の怪物、そして永遠に繰り返す終末。
陰惨な世界に対して、鬱屈して冷めきったモノローグが清々しい。
いや正直複雑さを自分が把握しきれてない感はあるが。
“「強い意志を持ちな。もっともっと強い意志を」”
きつめの性描写といじめの描写があるため、避けたい人は参考に。